食酢品質表示基準 |
制定 |
平成 |
12年 |
12月 |
19日 |
農林水産省告示 |
第1668号 |
改正 |
平成 |
16年 |
6月 |
23日 |
農林水産省告示 |
第1216号 |
改正 |
平成 |
16年 |
10月 |
7日 |
農林水産省告示 |
第1821号 |
改正 |
平成 |
19年 |
11月 |
6日 |
農林水産省告示 |
第1371号 |
最終改正 |
平成 |
20年 |
10月 |
16日 |
農林水産省告示 |
第1507号 |
|
(趣旨)
第1条 食酢(容器に入れ、又は包装されたものに限る。)の品質に関する表示については、加工食品品質表示基準(平成12年3月31日農林水産省告示第513号)に定めるもののほか、この基準の定めるところによる。
(定義)
第2条 この基準において、次の表の左欄に掲げる用語の定義は、それぞれ同表の右欄に掲げるとお
りとする。
|
用語 |
定義 |
食酢 |
醸造酢及び合成酢をいう。 |
醸造酢 |
次に掲げるものをいう。
- 穀類(酒かす等の加工品を含む。以下同じ。)、果実(果実の搾汁、果実酒等の加工品を含む。以下同じ。)、野菜(野菜の搾汁等の加工品を含む。以下同じ。)、その他の農産物(さとうきび等及びこれらの搾汁を含む。以下同じ。)若しくははちみつを原料としたもろみ又はこれにアルコール若しくは砂糖類を加えたものを酢酸発酵させた液体調味料であって、かつ、氷酢酸又は酢酸を使用していないもの
- アルコール又はこれに穀類を糖化させたもの、果実、野菜、その他の農産物若しくははちみつを加えたものを酢酸発酵させた液体調味料であって、かつ、氷酢酸又は酢酸を使用していないもの
- 1及び2を混合したもの
- 1、2又は3に砂糖類、酸味料(氷酢酸及び酢酸を除く。)、調味料(アミノ酸等)、食塩等(香辛料を除く。以下同じ。)を加えたものであって、かつ、不揮発酸、全糖又は全窒素の含有率(それぞれ酸度を4.0%に換算したときの含有率をいう。以下同じ。)が、それぞれ1.0%、10.0%又は0.2%の未満のもの
|
合成酢 |
次に掲げるものをいう。
- 氷酢酸又は酢酸の希釈液に、砂糖類、酸味料、調味料(アミノ酸等)、食塩等を加えた液体調味料であって、かつ、不揮発酸、全糖又は全窒素の含有率が、それぞれ1.0%、10.0%又は0.2%未満のもの
- 1又は氷酢酸若しくは酢酸の希釈液に醸造酢を混合したもの
|
穀物酢 |
醸造酢のうち、原材料として1種又は2種以上の穀類を使用したもの(穀類及び果実以外の農産物並びにはちみつを使用していないものに限る。)で、その使用総量が醸造酢1Lにつき40g以上であるものをいう。 |
果実酢 |
醸造酢のうち、原材料として1種又は2種以上の果実を使用したもの(穀類及び果実以外の農産物並びにはちみつを使用していないものに限る。)で、その使用総量が醸造酢1Lにつき果実の搾汁として300g以上であるものをいう。 |
米酢 |
穀物酢のうち、米の使用量が穀物酢1Lにつき40g以上のもの(米黒酢を除く。)をいう。 |
米黒酢 |
穀物酢のうち、原材料として米(玄米のぬか層の全部を取り除いて精白したものを除く。以下この項において同じ。)又はこれに小麦若しくは大麦を加えたもののみを使用したもので、米の使用量が穀物酢1Lにつき180g以上であって、かつ、発酵及び熟成によって褐色又は黒褐色に着色したものをいう。 |
大麦黒酢 |
穀物酢のうち、原材料として大麦のみを使用したもので、大麦の使用量が穀物酢1Lにつき180g以上であって、かつ、発酵及び熟成によって褐色又は黒褐色に着色したものをいう。 |
りんご酢 |
果実酢のうち、りんごの搾汁の使用量が果実酢1Lにつき300g以上のものをいう。 |
ぶどう酢 |
果実酢のうち、ぶどうの搾汁の使用量が果実酢1Lにつき300g以上のものをいう。 |
|
(義務表示事項) |
第3条 製造業者等(加工食品品質表示基準第3条第1項に規定する製造業者等をいう。以下同じ。)が食酢の容器又は包装に表示すべき事項は、同条第1項及び第6項に規定するもののほか、酸度とする。 |
2 |
醸造酢を混合した合成酢にあっては、製造業者等がその容器又は包装に表示すべき事項は、加工食品品質表示基準第3条第1項及び第6項並びに前項に規定するもののほか、醸造酢の混合割合(製品の総酸量に対する混合された醸造酢の酸量の百分比をいう。以下同じ。)とする。 |
3 |
希釈して使用されるものにあっては、製造業者等がその容器又は包装に表示すべき事項は、加工食品品質表示基準第3条第1項及び第6項並びに第1項に規定するもののほか、希釈倍数とする。 |
|
(表示の方法) 第4条 名称、醸造酢の混合割合、原材料名、酸度及び希釈倍数の表示に際しては、製造業者等は、次の各号に規定するところによらなければならない。
(1) 名称 |
|
加工食品品質表示基準第4条第1項第1号本文の規定にかかわらず、米酢にあっては「米酢」と、米黒酢にあっては「米黒酢」と、大麦黒酢にあっては「大麦黒酢」と、米酢、米黒酢及び大麦黒酢以外の穀物酢にあっては「穀物酢」と、りんご酢にあっては「りんご酢」と、ぶどう酢にあっては「ぶどう酢」と、りんご酢及びぶどう酢以外の果実酢にあっては「果実酢」と、穀物酢及び果実酢以外の醸造酢にあっては「醸造酢」と、合成酢にあっては「合成酢」と記載すること。ただし、醸造酢のうち穀類(甘しょ、ばれいしょ又はかぼちゃを醸造酢の原料とする場合において、こうじに使用する穀類を除く。以下この号において同じ。)及び果実を使用しないものであって、1種類の野菜、その他の農産物又ははちみつ(それぞれ別表3に規定するものに限る。)をそれぞれ別表3に定める重量以上使用しており、かつ、使用した原材料のうち当該野菜、その他の農産物又ははちみつの重量の割合が最も多い場合には「醸造酢(□□酢)(□□は当該野菜、その他の農産物又ははちみつの名称とする。以下同じ。)」と、醸造酢のうち穀類、果実、その他の農産物及びはちみつを使用しないものであって、2種類以上の野菜を使用し、そのうちの1種類以上の野菜を別表3に定める重量以上使用しており、かつ、使用した原材料のうち野菜の重量の割合が最も多い場合には「醸造酢(野菜酢)」と記載することができる。 |
(2) 醸造酢の混合割合 |
|
実混合割合を上回らない10の整数倍の数値により、パーセントの単位で単位を明記して記載すること。ただし、実混合割合が10%未満の場合は、実混合割合を上回らない整数値により、パーセントの単位で単位を明記して記載すること。 |
(3) 原材料名 |
|
合成酢に使用される氷酢酸又は酢酸にあっては、食品衛生法施行規則(昭和23年厚生省令第23号)第21条第11項の規定にかかわらず、「氷酢酸」又は「酢酸」と記載すること。 |
(4) 酸度 |
|
パーセントの単位で、小数第1位までの数値を単位を明記して記載すること。 |
(5) 希釈倍数 |
|
「〇倍に希釈」と記載すること。 |
2 加工食品品質表示基準第3条及び前条に規定する事項(次条において「義務表示事項」という。)の表示は、加工食品品質表示基準第4条第2項の規定によるものとする。この場合において、同項第1号中「別記様式により」とあるのは、「名称、醸造酢の混合割合、原材料名、酸度、希釈倍数、内容量、賞味期限、保存方法、原産国名及び製造者の順に」と読み替えるものとする。
(その他の表示事項及びその表示の方法) 第5条 製造業者等は、義務表示事項のほか、醸造酢又は合成酢にあっては醸造酢又は合成酢である旨、醸造酢を混合した合成酢にあっては醸造酢の混合割合を、商品名の表示されている箇所に近接した箇所に、背景の色と対照的な色で、それぞれ次に定めるところにより表示しなければならない。
(1) |
醸造酢又は合成酢にあっては、内容量の区分に応じ、別表1に定める活字の大きさの統一のとれた活字で、醸造酢にあっては「醸造酢」と、合成酢にあっては「合成酢」と記載すること。 |
(2) |
醸造酢を混合した合成酢にあっては、別表2に定める活字の大きさの統一のとれた活字で、実混合割合を上回らない10の整数倍の数値により、パーセントの単位で単位を明記して、醸造酢の混合割合を記載すること。ただし、実混合割合が10%未満の場合は、実混合割合を上回らない整数値により、パーセントの単位で単位を明記して記載すること。 |
(表示禁止事項)
第6条 加工食品品質表示基準第6条各号に掲げるもののほか、次に掲げる事項は、これを表示してはならない。ただし、(2)に掲げる事項については米黒酢又は大麦黒酢に表示する場合、(3)に掲げる事項については原材料として、1種類の穀類、果実、野菜、その他の農産物又ははちみつのみを使用したもの(米黒酢及び大麦黒酢を除く。)について、○○に当該原材料名を使用する場合、米のみを使用した米黒酢について「純米黒酢」と表示する場合、玄米のみを原材料として使用した米黒酢について「純玄米黒酢」と表示する場合及び大麦黒酢について「純大麦黒酢」と表示する場合、(4)に掲げる事項については主としてもろみの表層における酢酸菌により発酵が行われており、もろみの液内通気又は移動による発酵促進が行われなかった醸造酢であって、かつ、もろみにアルコールを加えていない場合、(5)に掲げる事項については当該原材料が穀類の場合にあっては当該穀物酢1Lにつき表示しようとする穀類を1種類で40g以上、当該原材料が果実の場合にあっては当該果実酢1Lにつき表示しようとする果実の搾汁を1種類で300g以上使用している場合、当該原材料が野菜、その他の農産物又ははちみつの場合にあっては名称に「醸造酢(□□酢)」と表示できるものに当該野菜、その他の農産物又ははちみつの名称を表示する場合、(6)に掲げる事項については原材料名及び醸造酢の混合割合の表示に使用する場合は、この限りでない。
(1) |
天然又は自然の用語 |
(2) |
「黒酢」その他これに類する用語 |
(3) |
「純○○酢」その他これに類似する用語 |
(4) |
「静置発酵」その他これに類似する用語 |
(5) |
原材料の一部の名称を、他の原材料の名称に比べて特に表示する用語 |
(6) |
合成酢についての「醸造」等の用語 |
(7) |
品評会等で受賞したものであるかのように誤認させる用語及び官公庁等が推奨しているものであるかのように誤認させる用語 |
(8) |
第3条の規定により表示すべき事項の内容と矛盾する用語
附則(平成12年12月19日農林水産省告示第1668号)
この告示は、公布の日から施行する。
附則(平成16年6月23日農林水産省告示第1216号)
|
|
(施行期日) |
1 |
この告示は、公布の日から起算して30日を経過した日から施行する。 (経過措置) |
2 |
この告示の施行の日以前に製造され、加工され、又は輸入された食酢の品質に関する表示については、この告示による改正前の食酢品質表示基準の規定の例によることができる。 |
3 |
この告示の施行の日から起算して1年を経過した日までに製造され、加工され、又は輸入される食酢の品質に関する表示については、この告示による改正前の食酢品質表示基準の規定の例によることができる。
附則(平成16年10月7日農林水産省告示第1821号)
この告示は、公布の日から施行する。
附則(平成19年11月6日農林水産省告示第1371号)
この告示は、公布の日から施行する。
附則(平成20年10月16日農林水産省告示第1507号)
|
平成22年3月31日以前に製造され、加工され、又は輸入される食酢の品質に関する表示については、この告示による改正前の食酢品質表示基準の規定の例によることができる。 |
(最終改正の施行期日) 平成20年10月16日農林水産省告示第1507号については、平成20年11月15日から施行する。 |
|
別表1(第5条関係)
内容量 |
活字の大きさ(日本工業規格Z8305(1962)(以下「JISZ8305」という。)に規定するポイント) |
18L以上のもの |
42(合成樹脂製の容器であって、42ポイントの活字の大きさの文字を表示できない場合は、26ポイント) |
1.8L以上18L未満のもの |
16以上 |
300ml以上1.8L未満のもの |
14以上 |
300ml未満のもの |
9以上 |
|
別表2 (第5条関係)
内容量 |
活字の大きさ(JISZ8305に規定するポイント) |
18L以上のもの |
24(合成樹脂製の容器であって、24ポイントの活字の大きさの文字を表示できない場合は、22ポイント) |
1.8L以上18L未満のもの |
12 |
300ml以上1.8L未満のもの |
10.5 |
300ml未満のもの |
7.5 |
|
別表3(第4条関係)
野菜、その他の農産物 及びはちみつの種類 |
醸造酢1L当たりの使用量 |
甘しょ |
80g |
ばれいしょ |
130g |
かぼちゃ |
260g |
たまねぎ |
300g |
にんじん |
330g |
トマト |
570g |
さとうきび |
110g(搾汁の重量とする。) |
はちみつ |
30g |
|
注:この表の野菜の加工品にあっては、当該加工品に使用した野菜の重量とする